Misery

日曜日。映画を観てダラダラしてるだけの日曜日。それが快感なんだけど。

 

 ホラーの大家、スティーブン・キング同名小説の映画版。雪山で車事故にあった小説家の主人公を助けた看護婦は、主人公の書くベストセラー「Misery」シリーズの大ファンであり、自分の家で傷を負った主人公の介護を行うが、次第に介護は束縛と監禁に変わり、狂気じみた「Misery」への偏愛が主人公を恐怖に包んでいくという作品。

 

1990年公開。ホラー作品というカテゴリーながら、グロテスクなシーンは殆ど無く、恐怖の対象はキャシー・ベイツ演じる看護婦の偏愛のみ。小説へのファン心が一変して愛ゆえの思い込みという偏見と暴力へ変わる瞬間は、ストーカーというかオタクというか。まぁキャシー・ベイツのおばさんじみた見た目、早口でまくし立てる口調と相まって非常に気味が悪い。気味が悪いというか、生理的に気持ちが悪かった。一方的に愛される事がこんなに気持ち悪いというのか。ストーリーが非常にスタンダードなところに気持ち悪さだけが浮き立って来るので、世間的にも分かり易く評価されているのだと思われる。

 

ホラーってのは惨殺やゾンビ等の化物より、常識とは少し違う異常がじわりじわりと歩み寄ってくる心理的な描写が最も後味が悪く、不気味さを際立たせているという事がよく分かる作品だった。同じスティーブン・キングでも「シャイニング」とはまた違った恐怖。

 

化物は出て来てないと上述したけど、キャシー・ベイツの表情が既に化物じみて異形だった。ホラーとブラックユーモアの後味ほど依存性のある娯楽はないかもね。