4月15日。

一日中寝ていた。週末によくある光景だ。日曜日に寝ることで1週間がリセットされる。昼前に目覚め、朝食とも昼食ともつかないご飯を腹に納め、炭水化物の消化とともにやってくる眠気に陶酔しながら、気付くと夕方というていたらく。そうだ。このうたた寝に読書も合わされば、数ページと進まぬうちに深い眠りに辿り着けるだろう。これではいつまで経っても次の本へ進めない。積読は読書欲を満たしたいのか、ただ購買欲を開放させているだけなのかわからなくなる。

 

こんな休日でさえ、会社で与えられた研修課題の締め切りが本日の為、充分眠気を満たしたところでPCの電源を立ち上げる。外は風が強くどんより曇っていた。近くの中学校から夕方5時を知らせるチャイムが鳴り響く。今日という日が終わったら何も残らないのではないかと錯覚させるくらい、曇り空に虚しく響くチャイム。部屋も暗い。もし晴れていたら、夕陽に混ざるチャイムの音は綺麗に聴こえただろうか。曇天でも晴天でも。雨が降っていようとも。毎日チャイムは鳴り続ける。

 

「課題」とは名ばかりで、実際はテキストの書き写しだ。写経は仏の教えを書き写すことで体現し心に刻むことで気持ちを落ち着かせる。書き写すことで深層心理に思想を植え付ける行為は昔も今も変わらない。予め解答が用意されている課題。現実社会のロールプレイ。ロールプレイでお金が貰えるのだから、雇われるのも悪くない。

 

2時間ほどで書き写しを終え、気付くとまた眠っていた。たった2時間でも頭を使ったからだろうか。それともこのじめっとした空気に意識が耐えられなかっただけだろうか。缶ビールの蓋を開ける。このプシュっと鳴る音を聴く為に生きている気さえしてくる。一日中寝ていても、酒を飲めばまた眠りに戻れる。眠れれば、また朝起きれる。そして仕事に向かい、週が始まる。新しい週なのか、同じことの繰り返しなのか。楽譜だったらダルセーニョ記号で最初まで戻れるが。楽譜の読み方は忘れてしまった。